床暖房のある(導入したい)マンションの給湯器交換 まとめ

こちらでは、床暖房施設をこれから導入しようとしている方、もしくは床暖房がすでに導入されていて給湯器の故障や寿命で交換を検討されている方に向けて、マンション用床暖房と給湯器に関する基礎知識をまとめました。
床暖房と給湯器の関係とは?
まず、床暖房に給湯器が関係するのは『温水式床暖房』と呼ばれる、床下に暖かいお湯を通すことで部屋を暖めるタイプの床暖房です。 床暖房にはその他にも電熱線式(電気式)の床暖房がありますが、こちらは給湯器を変更・交換する必要はありません。温水式床暖房にはどんな給湯器がいいの?
まず以下の大前提を抑えておきましょう。
- 床暖房に流す温水を作る給湯器にもガス式・電気式・ガスと電気のハイブリッドタイプがある
- すでに床暖房があり給湯器の交換をお考えの方の場合、基本的に従来の給湯器と同タイプの物に交換するのが普通
- 新規で床暖房を既存の住宅に新設したい場合、温水式床暖房は配管の関係上大幅なリフォームが必要
床暖房、給湯器、それぞれ様々な種類の物がありますが、上記の原則を崩した給湯器の交換を行う場合には、建物内部の配管構造と関わる為大幅なリフォームが必要となります。
これが新築の戸建てであれば当初の設計に組み込めば問題ないのですが、マンションでは建物内部の構造変更が不可能なケースも多いです。
その為、マンションで床暖房を新規に導入する場合には管理組合などの規約を確認したり、配管構造が床暖房に対応しているか、といった点を事前に確認する必要があります。
床暖房があるマンションで給湯器を交換する流れ
すでに床暖房が導入されているマンションの場合
既存の給湯器の故障・寿命等で給湯器の交換を考えている場合、やることはシンプルです。2.ネット上で見積もりを受け付けている業者にオンラインで見積もり依頼
3.見積もりに問題が無ければそのまま注文
4.給湯器を交換する工事
マンションに新規で床暖房を導入したい場合
マンションに床暖房を導入するには、まず下記の点を確認してください。2.対応していない場合、構造変更のリフォームが可能か?
ただ、これらの前提がクリアできない場合には、温水式床暖房は導入できません。 その場合、電熱線式床暖房シートを床下に敷き詰めるリフォームで床暖房を設置することが出来ます。このケースでは給湯器の交換も必要ありません。
マンション床暖房用給湯器交換の費用・相場

- 16号 従来型給湯器 19~23万円
- 20号 従来型給湯器 20~24万円
- 24号 従来型給湯器 21~25万円
- 16号 エコジョーズ給湯器 21~27万円
- 20号 エコジョーズ給湯器 22~27万円
- 24号 エコジョーズ給湯器 23~27万円
マンションで床暖房用給湯器を選ぶならどれがいい?
ガス給湯器ならエコジョーズ一択
結論から言えばエコジョーズタイプがオススメです。エコジョーズは従来型の給湯器と比べて、毎月かかるガス代のランニングコストを抑えることが出来ます。 前述の給湯器交換の相場を見ればわかる通り、従来型とエコジョーズの給湯器の導入費用差は2~4万円程度しかありません。
給湯器は一度交換すれば10年程度は使える物ですが、この程度の初期費用差であれば3~5年程度でランニングコストをペイすることが出来、以降は使えば使うほどお得になっていきます。
数年後に引っ越しするのが確実だったり、複数の生活拠点があるなど、自宅にいることが少なく毎月のガス代が2~3千円しかかかっていない、などという特殊なケースでない限り、エコジョーズを選べば間違いありません。
エコキュートやエコワンなどはどうなの?
エコジョーズ以外の給湯器では、電気式の給湯器である『エコキュート』や『エネファーム』、電気とガスのハイブリッドタイプである『エコワン』、ガス式だけど発電も行う『エコウィル』など様々な新世代給湯器が発売されています。
しかし、これらの大きな欠点として以下のデメリットがあります。
- 導入費用が非常に高額(50万円~100万円超)
- ランニングコストでイニシャルコストをペイ出来ない
- 導入実績が少なく寿命が不透明
- 高性能で複雑な構造をしている為、故障時の修理費用も高額
- 蓄電できるタイプは売電が可能な点を推しているが売電がいつまで出来るか不透明
- ノーマルなガス給湯器を使っているマンションの場合、新規導入には建物内のリフォームが必要なケースもある
- それぞれ本体が非常に大きくマンションには設置出来ないケースがほとんど
新世代型給湯器である『エコキュート』『エコウィル』『エネファーム』『エコワン』はそれぞれ違いはあるものの、共通するデメリットとして上記が挙げられます。 2018年末時点では、少なくとも費用面でエコジョーズを上回るメリットはありません。
これらのメリットは下記の通り。
- 災害時にガス供給が絶たれても電気式給湯器なら復旧が早い(ライフラインの復旧は電気が最優先の為)
- 蓄電が出来るタイプなら停電時にも電気が使える
- CO²を削減出来る為、地球環境に優しい
- オール電化の場合、全体のエネルギー効率でイニシャルコストをペイできるケースもある
これらがメリットとなっていますが、現在のところエコ意識や災害リスクに備えられる意識の高い方か、オール電化の一軒家向けが実情。マンションでは導入するメリットは非常に少ないと言えるでしょう。
また、何よりマンションでは設置スペースが無く導入できないケースも多いです。
マンションの給湯器交換では他にも気をつけるべき点がある
マンションの給湯器を交換する際、マンションによっては色や大きさの指定や使用するガスの種類の指定などがある場合があり、選べる給湯器が限られるケースもあります。
そのため、交換を行う前に管理組合への連絡や規約の確認が必要になります。
そういった注意点や給湯器交換の流れ、業者の選び方などをまとめて記事もありますので、ぜひこちらも参考にしてください。
