給湯器交換にかかる費用は?各業者でかかる工事費をまとめて紹介

給湯器を新しいものに買い替えようと考えたときに、交換にどのくらいの費用がかかるのかは多くの人が気になるところだと思います。
結論から言うとガス給湯器の交換にかかる費用は依頼する業者によって変わります。
なぜなら、給湯器の本体の値段や設置するための工事費などは業者によって違うからです。
この記事では給湯器の交換にかかる費用の相場や、実際に大手の給湯器業者に依頼をしたときにかかる費用はどの程度なのかを調査しまとめました!
給湯器交換にかかる費用の内訳

冒頭でご紹介しましたが、給湯器の交換にかかる費用は依頼する業者によって変わります。
給湯器の交換には大きく分けて、下記の2つの費用がかかります。
- 給湯器本体にかかる金額
- 給湯器を設置するためにかかる工事費用
給湯器交換でかかる2つの費用
この両方とも、業者によって違いがあります。
①給湯器本体にかかる金額
給湯器本体にかかる金額ですが、そもそも給湯器にはメーカー希望小売価格というものがあり、給湯器を作ったメーカーが設定している価格があります。
メーカー希望小売価格は給湯器によって違い、例えばマンションに使われるベランダ壁掛け用給湯器とパイプスペース設置型の給湯器は同じ号数や機能でも値段が違ってきます。
本来はメーカー希望小売価格で利用者に売られているのですが、給湯器業者では給湯器を大量に購入・保管しておくことで給湯器を用意するためにかかる送料などのコストを削減しています。

そのコストが浮いた分、メーカー希望小売価格から値引きをした、給湯器業者が設定した値段で給湯器を販売することができます。
ですので、給湯器本体にかかる金額は業者によって違います。
また、給湯器自体も機能やタイプ、号数によって価格差がありますので、そういった部分も給湯器の交換費用を左右する要因となっています。
給湯器の価格差についてはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてください。

給湯器のメーカーによって価格差はある?
給湯器本体はメーカーによって価格差はありません。代表的な給湯器メーカーとしてはリンナイ、ノーリツ、パロマ、パーパス、長府製作所などがありますが、どのメーカーも基本的な給湯能力は変わらず、金額面に関しても同じくらいの価格帯です。
ただし、メーカーが違うことでデザインや細かい機能の違いはありますのでそういった部分で多少の価格差は発生するくらいで、機能やデザインにこだわらないのであればそれほどメーカーにこだわる必要はないでしょう。
②給湯器を設置するためにかかる工事費用
給湯器を設置するためにかかる工事に費用も業者によって違い、理由は「工事」に含まれる範囲にもあります。
工事費ではおおよそ以下のような項目で費用がかかる場合が多いです。
- 取付工事費
- 技術料
- 既存機器撤去費用
- 出張費
- 廃棄処分費
- その他諸経費(部材費・養生費・駐車場代等)
上記のような項目が「工事費用」の中に含まれるかどうかは業者によって違い、例えば出張費は別で請求されるという業者もいます。
また、工事費用としてかかる金額は設置する給湯器やもともと設置されていた給湯器、業者の営業所から自宅までの距離など、状況によっても変動するでしょう。
そのため、工事費用といっても実際に見積もりを取ってみないと詳細な金額はわからないという仕組みとなっています。
ちなみに、給湯器の設置にかかる費用についてはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてください。

【給湯器業者別】実際にかかる交換費用

給湯器業者の数は非常に多く、地域密着型の業者では自社サイトさえないものもあるため、今回は給湯器の交換を行なっている大手の業者を対象に、給湯器の交換にかかる費用をまとめました。
業者名(あいうえお順) | 交換にかかる費用 |
---|---|
イースマイル | 35,000円(税別)~+商品代 |
ガスペック | 32,000円(税別)~+商品代 |
キンライサー | 35,000円(税別)~+商品代 |
クラシアン | 44,500円(税別)~+商品代 |
交換できるくん | 37,800円(税別)~+商品代 |
正直屋 | 不明(給湯器代込みで63,000円(税込)のものあり) |
東京ガス | 58,000円(税別)~+商品代 |
ハウスラボホーム | 30,000円(税別)~+商品代 |
湯ドクター | 32,000円(税別)~+商品代 |
上記でご紹介している会社は大手ではありますが、中には給湯器の交換に対応していないエリアもあります。
そのため、各地域のおすすめ業者をまとめていますので、こちらも参考にしてください。
お住まいの地域の給湯器業者を探す給湯器交換の工賃+商品代の相場

給湯器の交換にかかる費用にはある程度相場があり、それが下記になります。
給湯専用 | 追い焚きアリ | 追い焚き+床暖房 | |
---|---|---|---|
従来型16号給湯器 | 60,000円~ | 90,000円~ | 180,000円~ |
従来型20号給湯器 | 70,000円~ | 110,000円~ | 190,000円~ |
従来型24号給湯器 | 70,000円~ | 120,000円~ | 200,000円~ |
エコジョーズ16号 | 100,000円~ | 130,000円~ | 200,000円~ |
エコジョーズ20号 | 120,000円~ | 150,000円~ | 210,000円~ |
エコジョーズ24号 | 130,000円~ | 150,000円~ | 220,000円~ |
エコキュート | ― | 300,000円~ | 300,000円~ |
エコワン | ― | 600,000円~ | 600,000円~ |
※工賃コミの総額目安です。 |
給湯器は種類が豊富で、タイプによって費用・相場が6~70万円まで大きく変動します。
しかし、そもそも今使っている給湯器のタイプや、一体どれが自分にマッチする給湯器なのかをまず把握しなければ、価格を比較することもできません。
上記の表に加えて、設置場所による違いも加味したタイプ別の費用・相場の詳細を掲載していますので、ご自身の家庭に合うタイプをタップして開いてみて下さい。
給湯器のタイプ別費用・相場
※タップで費用と相場の一覧が開きます。給湯専用(追い焚き無し) 壁掛け式給湯器
-
- 16号 従来型給湯器 6~7万円
- 20号 従来型給湯器 7万円前後
- 24号 従来型給湯器 7~8万円
- 16号 エコジョーズ給湯器 10~12万円
- 20号 エコジョーズ給湯器 12~14万円
- 24号 エコジョーズ給湯器 13~15万円
給湯専用(追い焚き無し) PS式・据置式給湯器
-
- 16号 従来型給湯器 7~10万円
- 20号 従来型給湯器 8~11万円
- 24号 従来型給湯器 9~12万円
- 16号 エコジョーズ給湯器 12~15万円
- 20号 エコジョーズ給湯器 14~17万円
- 24号 エコジョーズ給湯器 15~18万円
オート・フルオート(追い焚きアリ) 壁掛け式
-
- 16号 従来型給湯器 9~12万円
- 20号 従来型給湯器 11~15万円
- 24号 従来型給湯器 13~17万円
- 16号 エコジョーズ給湯器 13~17万円
- 20号 エコジョーズ給湯器 15~19万円
- 24号 エコジョーズ給湯器 17~22万円
- エコキュートの導入費用 37~50万円
- エコワンの導入費用 60~72万円
オート・フルオート(追い焚きアリ) PS式・据置式
-
- 16号 従来型給湯器 11~14万円
- 20号 従来型給湯器 13~17万円
- 24号 従来型給湯器 15~19万円
- 16号 エコジョーズ給湯器 12~15万円
- 20号 エコジョーズ給湯器 17~20万円
- 24号 エコジョーズ給湯器 19~24万円
- エコキュートの導入費用 37~50万円
- エコワンの導入費用 60~72万円
オート・フルオート(追い焚き有)+温水暖房 壁掛け式
-
- 16号 従来型給湯器 18~20万円
- 20号 従来型給湯器 19~21万円
- 24号 従来型給湯器 20~22万円
- 16号 エコジョーズ給湯器 20~23万円
- 20号 エコジョーズ給湯器 21~23万円
- 24号 エコジョーズ給湯器 22~24万円
- エコキュートの導入費用 37~50万円
- エコワンの導入費用 60~72万円
オート・フルオート(追い焚き有)+温水暖房 PS式・据置式
-
- 16号 従来型給湯器 19~23万円
- 20号 従来型給湯器 20~24万円
- 24号 従来型給湯器 21~25万円
- 16号 エコジョーズ給湯器 21~27万円
- 20号 エコジョーズ給湯器 22~27万円
- 24号 エコジョーズ給湯器 23~27万円
- エコキュートの導入費用 37~50万円
- エコワンの導入費用 60~72万円
ちなみに、給湯器には大きく分けて3種類のタイプがあり、どの給湯器にするかによってできることが違います。
給湯器のタイプ別の値段相場についてはこちらの記事でご紹介していますので参考にしてください。

給湯専用・オート・フルオートの違い

- 給湯専用……お湯は出ますがお風呂に追い焚き機能が無く、お風呂へお湯を張る際に手動で湯栓の開け閉めが必要。
- オート……追い焚き機能があり、リモコン操作で湯張りが可能。保温機能は手動。
- フルオート……追い焚き機能があり、リモコン操作で湯張りが可能。湯が冷めると設定温度まで自動で焚き上げる為、保温もオート。
上記の費用はあくまでも交換にかかる費用の相場ですので、実際に取り替える給湯器の機種やタイプ、依頼する業者によって違いがあります。
そのため、詳細な費用は必ず見積もりをとり確認しましょう。
給湯器の号数によっても金額に違いがある

給湯器はお湯を出すことができる能力を「号数」と呼び、水温+25℃のお湯が1分間に出る量を号数で表しています。
例えば16号の給湯器であれば1分間に16リットルのお湯を出すことができます。

引用元:マイナビニュース
同じ機種でも号数が違えば、取り替えるためにかかる費用も変わってきます。
16号の給湯器交換の費用
16号の場合は以下のような相場になっています。
- 給湯専用:65,000円~200,000円
- オート:120,000円前後
- フルオート:130,000円~150,000円
16号はお湯が出る量が少ないため、1人暮らしや2人暮らしの家庭におすすめの号数ですが、例えばキッチンとお風呂で同時にお湯を使った場合、お湯が出る量が少なくなってしまい、ちょっと物足りなく感じると思います。
ですがその分、価格は安めです。
20号の給湯器交換の費用
20号の場合は以下のような相場になっています。
- 給湯専用:80,000円~150,000円
- オート:120,000円~350,000円
- フルオート:140,000円~400,000円
20号の給湯器は家の中の2箇所で同時に使用できるくらいにはお湯を出してくれるため2人~3人家族の家にはおすすめです。
ただこちらも例えばキッチン、洗面所、お風呂など3箇所で同時にお湯を使用する場合には湯量が足りないと感じるでしょう。
湯まもーる運営担当が家庭で使っている給湯器もこのタイプで、実際に給湯器交換を行なった体験談も書いていますので、ぜひ参考にしてください。

24号の給湯器交換の費用
24号の給湯器交換にかかる費用は以下のようになっています。
- 給湯専用:80,000円~320,000円
- オート:150,000円~360,000円
- フルオート:180,000円~400,000円
24号は4人以上の家族が住む家に向いており、基本的な使い方をしていれば不便に感じることはなかなかないと思います。
しかしその分、交換にかかる費用も高くなる傾向にありますね。
どの号数を選ぶかは家族構成やライフスタイルなどを考えて選ぶといいでしょう。
給湯器の号数についてはこちらの記事でも詳しく紹介していますのでぜひ参考にしてください。

給湯器の交換にかかる費用を安く抑える方法
給湯器の交換費用は以下のポイントを意識し、実行することで安くすることができます。
- 給湯器の号数を小さくする
- 給湯器のタイプ・機能を見直す
- 給湯器をネットで購入し取り付けのみを業者に依頼する
- 相見積もりを取る
- 補助金・助成金を利用する
給湯器の号数を小さくする
先程説明した給湯器の号数ですが、ワンランク小さくすることで給湯器本体にかかる費用を抑えることができます。
給湯器の号数が大きいものほど出湯能力は高いですが、その分本体代も高い傾向にあるためです。
ただし、号数を小さくすることで同時に出せるお湯の量は少なくなりますので、生活が変わらない方にとってはストレスを感じるかもしれません。
例えば、家族構成が変わる(子どもが一人暮らしを始める)、引っ越しを行い水栓が減る等の生活が変わりお湯を使う量が少なくなるのがわかっている方にとっては有効な方法です。
給湯器のタイプ・機能を見直す
給湯器のタイプや機能の見直しを行うことで、本体代を抑え、その結果交換費用を抑える方法です。
例えばエコキュートをやめてガス給湯器にすることで交換にかかる費用を抑えることができます。
それ以外にも、ガス給湯器のフルオートタイプをオートタイプに変更する等の方法もあります。
費用が安くなる分、機能を失ってしまいますが、自動でたし湯ができなくなり手動になっても問題ない、という場合であれば有効な方法ではないでしょうか。
給湯器をネットで購入し取り付けのみを業者に依頼する
新しい給湯器をネットで購入し、取り付けのみを業者に依頼することで、費用を安く抑えることができる可能性があります。
給湯器はオークションサイトやECサイトでも売っていますし、リサイクルショップや地元の掲示板などを利用することで手に入ります。
また、業者の中には給湯器の取り付けのみでも対応してくれる業者もいるため、そういった業者を利用することで給湯器交換にかかる費用を安く抑えることができます。
しかし注意点として、給湯器を購入する場合はちゃんと自宅に設置出来るものなのかを確認する必要がありますし、給湯器の取り付けのみを行なってくれる業者は少なく、大抵の場合は取り付けのみでは断られてしまうため、非常に手間がかかる方法です。
そのため、知識があり手間がかかっても良いという場合におすすめできる方法です。
給湯器を安く買う方法についてはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてください。

また、給湯器の取り付けのみについてはこちらの記事を参考にしてください。

相見積もりを取る
給湯器の交換を依頼する業者へは、工事を依頼する前に無料見積もりを依頼する人も多いと思いますが、複数社で相見積もりを行うことで金額の安い業者に依頼することができます。
相見積もりでは単純に工事費の比較だけではなく、給湯器本体にかかる費用を比較することができますし、金額面以外にもスタッフの態度や対応の丁寧さ・速さを比較することで、より信頼できる業者を選ぶことができます。
手間はかかりますが、見積り同士を比較することで金額がお得になり、安心感のある業者に依頼することができます。
ただし注意点として、できれば3社以上での相見積もりが良いです。
理由としては、2社で相見積もりを行なった場合、片方が悪徳業者で相場よりもかなり安い金額を提示してきた場合、それを確認する方法がないからです。
そのため、3社以上で無料見積もりを依頼し、金額の相場感を把握した上で安いところを選ぶのが良いでしょう。
補助金・助成金を利用する
新しい給湯器を購入する際に補助金や助成金を利用することで、よりお得に給湯器を交換することができます。
補助金や助成金の対象になる給湯器は限られていますが、例えば2024年の場合、「給湯省エネ2024事業」というものがあり、エコキュートやエネファーム、エコワンのようなハイブリッド給湯器等、高効率給湯器を対象に補助金が出ています。
また、自治体によりますが過去に補助金制度を行なっていたところもありますので、自治体のホームページを確認し、もし制度があるようであればそれを活用するのも良いでしょう。
対象となる条件に当てはまっているようであれば、ぜひ利用しましょう。
給湯器が安くなる時期はある?
給湯器を安く購入できる時期はあり、それは夏場、特に6月~9月頃が安く買うことのできる時期になります。
理由として、給湯器は冬に壊れやすくなり逆に夏は壊れにくいため、夏の方が需要が少なく業者にとっての閑散期となるため、値引きや価格交渉がしやすい時期になります。
また、引っ越しも少ないためそれも給湯器の需要の少なさを加速させています。
それ以外にも、業者にとっては閑散期となるため、少しでも売上を上げるために給湯器本体の値引きなどがされやすいという状態になっています。
安い時期についてはこちらの記事で詳しくご紹介していますので参考にしてください。

エコキュート、エネファームの交換にかかる費用
エコキュートにかかる費用相場
エコキュートもガス給湯器と同じ様に、機種や容量、機能によってかかる費用が変わってきますが、交換にかかる費用の相場としては以下の様になっています。
費用がかかるもの | 交換にかかる費用 |
---|---|
工事費用 | 100,000円~150,000円 |
エコキュート本体購入費用 | 150,000円~300,000円 |
合計 | 250,000円~450,000円 |
エコキュートはガス給湯器の違い出湯能力を測る値は号数ではなく、貯湯タンクの容量になっています。
家族が多い場合やお湯を使うシーンが多い場合は容量の多いエコキュートを選ぶ必要があり、その分本体にかかる費用も高くなってしまいます。
また、地域によっては寒冷地用のエコキュートや臨海地用のエコキュートが必要になる場合もあり、それらもまた費用が変化する要因でもあります。
エコキュートの交換にかかる費用については以下の記事が参考になりますのでぜひ御覧ください。
■エコキュートの交換費用に関する参考記事


エネファームにかかる費用相場
エネファームとはお湯と一緒に電気も作ってくれる家庭用燃料電池のことです。
ガスから石油や水素を取り出し、酸素と反応させて発電を行なってくれるのですが、その際の発熱を利用してお湯を作り、貯湯・給湯を行う仕組みとなっています。
そのため、電気代の節約やガス料金も専用プランになりますので、そういった経済的なメリットが多くありますが、その分初期費用が高い傾向にあります。
- 給湯時のみ発電タイプ:70万円~80万円
- 24時間発電タイプ:120万円~160万円
エネファーム自体は2009年に発売が開始されましたが、そこから毎年普及しており、2023年には累計販売台数が50万代を突破しているようです。
エネファームについては以下の記事で詳しくご紹介していますのでぜひ参考にしてください。
■エコキュートの交換費用に関する参考記事

給湯器にかかる費用は必ず見積もりを取って確認!
給湯器交換の大手業者の交換費用をまとめましたが、大手だけでもそれぞれ違いがあるため、地域密着型の給湯器業者を含めるともっと安い業者や、逆にもっと高い業者もいるはずです。
しかし、本当にかかる費用は実際に見積もりをとってみないとわかりません。
そのためには複数の業者で相見積もりをとり、給湯器本体の価格の違いや工事費用の違いを比較するだけではなく、その業者の対応なども確認してください。
ちなみに、費用を安くするために中古の給湯器を買うという方法もありますので、そういった方法が気になる方はこちらの記事も参考にしてみてください。
