給湯器のタイプついて解説!ガス給湯器とは?電気式?ハイブリッドタイプって?

給湯器は、これから初めてマンションを購入する、始めて一戸建てを建てる、などこれから初めて生活基盤を作ろうとしている若い方にはあまり馴染みがない物かもしれません。
こちらのページでは給湯器とは何か?ガス給湯器と電気式給湯器の違いとは?など、給湯器の基礎知識を解説していきます。
そもそも給湯器とは?
家庭、事務所に限らず、お湯を使おうとする際に必ず必要になるものが給湯器です。主に室外に設置されている事が多く、壁にかけてあるタイプや、裏庭などの地べたに置かれている据置型と呼ばれるタイプ、またマンション用で玄関脇の壁内に埋め込まれるように設置されているPS型(パイプシャフト型)と呼ばれるタイプなどがあります。
給湯器は、本体の中に水を通し、ガスや電気を使って水を温め、室内のシャワーやお風呂、キッチンなどで使うお湯を作り出す装置で通常どんなご家庭にも設置されている大切な生活インフラの一つです。
蛇口を捻れば勝手にお湯が出てくるわけでなく、水道局から繋がる配管を通して供給されている水を温める装置が無ければお湯は出てこないんですね。
給湯器の種類・タイプには何がある?
給湯器には本体のエネルギー効率の違いとして以下のタイプがあります。
- 従来型(ガス給湯器)
- エコジョーズ(高効率ガス給湯器)
- エコキュート(電気式給湯器)
- エコワン(電気・ガスのハイブリッド給湯器)
- エネファームやエコウィル(ガス・石油複合+発電)など
これらは給湯器本体の性能の違いで、ガスにしろ電気を使うにしろ、エネルギー効率が異なり、日々の光熱費に違いが生まれ、消費者が選べる部分です。
従来型(ガス給湯器)、エコジョーズ


では、従来型給湯器(ガス給湯器)とは何かと言うと、文字通り「ガスでお湯を作る給湯器」です。
一戸建て、マンション、アパートとどのような住宅にも使われている最もポピュラーな給湯器のタイプで、家庭内で使用されているガスの8割はこのガス給湯器でお湯を作る際に使用されていると言われています。
給湯器本体にガス管・水道管を繋ぎ、給湯器本体の内部にあるガスコンロのような発火装置で水を温めて、室内へ給湯しています。
ガス給湯器は主に「従来型」「エコジョーズ」と呼ばれるタイプが該当します。
『従来型』『エコジョーズ』という給湯器は、最も普及しているガス式の給湯器で、どちらも見た目はほぼ同じです。
エコジョーズは従来型と比べて本体価格は高いものの、日々のガス代を大きく節約する事が出来、2010年代に入って大きく価格差が縮まっている事もあり、一般家庭でも広く普及しています。

電気式給湯器(エコキュート)

電気式給湯器は、主に「エコキュート」と呼ばれる大型の給湯器で、ガス給湯器がガスを使って熱を生むところを、ヒートポンプ式と呼ばれる構造で電気を使い熱を生む仕組みを取り入れている給湯器です。
ガス給湯器よりもCO2排出量が少なく、特にオール電化の家庭に導入されるケースが多いです。
一方、ガス給湯器と比べると初期費用がかなり高額で、ガス給湯器が工事費用こみで6万円~35万円程度のところ、エコキュートは50万円~100万円となっています。
エコキュートには以下のような特徴があります
- 電気代が安い深夜にお湯を沸かし、ランニングコストを節約
- イニシャルコスト(初期投資)が高額(37万円~50万円)
- 電装部品が多く、故障時の修理費用が高額
- お湯を貯める貯水槽があり広い設置スペ-スが必要でマンションはほぼ導入不可
- 貯めたお湯が切れる、湯温が下がる場合がある
エコキュートの特徴
電気代の削減量が多い事からエコジョーズと比べてもランニングコストは低いと言われていますが、初期費用の差を埋められるほどではない為、2018年現在ではあまり一般的には導入が進んでいない給湯器です。
全体のシェア率は1割程度。一般家庭では未だ8割がガス給湯器です。


ハイブリッド型給湯器(エコワン、エコウィル、エネファーム)

「エコワン」「エコウィル」「エネファーム」とは第三世代型とも呼ばれるハイブリッドタイプの給湯器です。
それぞれ以下のような特徴があります。
- エコワン・・・電気とガスの両方で作る熱で効率よく給湯
- エコウィル・・・ガスでお湯を暖めながら発電も行う
- エネファーム・・・エコウィルより省ガス性能を高め、発電も行う
これらは、従来のエコジョーズやエコキュートよりもエネルギー効率が良い事から、ガス・電気両方の使用量を抑える事ができ、日々の光熱費が下がる事と地球環境に優しいと言う点で商品としては大変優れています。
エコキュートよりもランニングコストは抑えられますが、一方で、エコキュートと同様に導入コストがまだまだ高額で、補助金制度を使ったとしても60万円~120万円ほどの費用がかかるのが現状です。
また、給湯器は約10年ほどが寿命と言われておりますが、近年発売されたばかりのハイブリッドタイプはまだ導入してからの実績が非常に少なく、耐用年数に関するデータをメーカーも業者も把握していないのが現状です。
その為、こちらもエコキュートと同様に導入が進んでいるとは言い難く、その為給湯器を設置・交換する時の選択肢はガス給湯器が一般的です。
給湯器と言えばガス給湯器とイコールという方もまだまだ多いのが現状でしょう。

給湯器の設置場所はどこ?
給湯器の設置場所には主に以下の4通りがあります。
- 屋外壁掛けタイプ
- 屋外据置タイプ
- マンション用パイプシャフトタイプ(PS式)
- 室内用小型湯沸かし器
屋外壁掛けタイプ

一戸建て、マンションどちらでも使われる一般的な設置場所です。
ベランダや勝手口などを出たところの壁面に固定して設置されています。
屋外据置タイプ

一軒家によく見られるタイプで、地面に置かれた状態で壁と本体を器具でつないで固定されています。
台座などを敷き置き場所をフラットにする施工もあります。
エコキュートやエコワンなどの高効率型給湯器はほぼこの設置方式です。
マンション用パイプシャフトタイプ(PS式)

マンション、アパート等の集合住宅向けのタイプで、玄関横に給湯器が収納される形で設置されているのがPS式と呼ばれるタイプです。
室内用 小型湯沸かし器

台所や浴室専用など、限定的な給湯のみを行う、室内に設置されている給湯器のことを一般的には小型湯沸かし器と呼びます。
設置場所は変えられない
給湯器の設置場所は、ガス管や水道管との関係から変更することが出来ません。
給湯器の交換を行う際には、設置場所を把握しなければ給湯器の種類が選べませんので、まずは自宅の給湯器がどこに設置されているのか、しっかりと把握しましょう。
もしも設置場所を変えたい、床暖房(温水暖房)を新たに導入したい、といった場合には大掛かりなリフォームが必要となり、リフォーム会社に依頼する必要があるかもしれません。
給湯器の号数とは

引用:マイナビニュース
給湯器を選ぶ際に見かける号数というのは、簡単に言えば給湯器のパワー・お湯の供給能力を指します。
一般家庭で使われているのは主に16・20・24号の3種類です。
16号未満のタイプは、小型湯沸かし器など室内設置の部分的な給湯に使用されている物、24号を超えるタイプは業務用や大邸宅などの限られたケースで採用されています。
具体的な違いは以下の通り。
- 16号……シャワーを使っている際に他の箇所でのお湯の使用が出来ない(1~2人暮らし向け)
- 20号……シャワー+1箇所でお湯を使用可能(2~3人暮らし向け)
- 24号……シャワー+2箇所でお湯を使用可能(3~5人暮らし向け)
一人暮らしなら16号、夫婦二人だけなら20号、3人以上でお湯の同時使用が頻繁にある家庭なら24号、といった形で選ぶのが一般的です。
号数による導入費用の違いは、大体2~3万円前後ですので、ご家庭の状況に合わせて適切な号数を選びたいところです。
給湯器の号数についてはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてください。

給湯器の種類はどう選ぶ?
給湯器のタイプを選ぶ上で大切なポイントは、導入費用とランニングコストを比較してどれが得かを見極めることです。
その為には、それぞれのタイプ別相場とご自身の家庭の光熱費を把握した上で見極めなければなりません。
そこで、質問に回答していく事で自動であなたに最適な給湯器が分かるよう診断をご用意しましたので、是非ともご利用下さい。
あなたにマッチする給湯器を診断最適な給湯器を選ぼう
今回ご紹介したように、給湯器には様々な種類がありますが、使い給湯器は1種類になりますので、どの給湯器にするかを選ばなければなりません。
もちろん、給湯器のタイプの他にも、号数や機能など、選ぶにあたり決めなければいけないことは他にもあります。
給湯器交換はそれほど頻度は高くないですし、高い買い物ですので、給湯器を選ぶ際には、どんな機能がほしいのか、どんな生活にしていくのかなどをしっかり考えて決めましょう。
ちなみに、給湯器の選び方についてはこちらの記事でもご紹介していますのでぜひ参考にしてください。
