給湯器使用中、急にエラーコードが表示されると焦ってしまうと思いますが、そのエラーの理由と対処方法を知っていれば冷静に対処できます。
この記事ではエラーコード112が表示された時にとるべき応急処置の方法と修理が必要な場合の費用相場について解説します。
目次
エラーコード表示時の応急処置方法
エラーコード112が表示された際には下記の方法を上から順に試してください。
- リモコンの再起動
- ガスメーターの確認
- 排気口の確認・掃除
リモコンの再起動
エラーコード112が表示されたらまずはガスを使用している機器を全て止め、給湯器の電源をオフにしてください。その後再度電源をオンにした際にエラーコードが表示されなければ復旧完了です。
もしリセットを行っても再度エラーコードが表示されるようであればガスが給湯器へ供給されていないためガスメーターを確認してください。
ガスメーターの確認
リセットしてもエラーコードが出る場合、給湯器にガスが供給されていないために点火不良が起きている可能性があります。ガスメーターの緊急停止によってガスが止まっていることもあるのでガスメーターのランプが点滅していないかを確認してください。
ガスメーターのランプが点滅している場合はガスメーターが緊急停止状態をあらわしています。下記の手順でガスメーターの復帰を試みてください。
排気口の確認・掃除
点火不良の原因としては排気口の詰まりが原因の場合が多いです。大雨によって排気口が詰まっているケースが多いため急いでいるわけでなければ天候が回復してからリセットを行ってください。排気口が枯れ葉や蜘蛛の巣などで塞がっているようであれば手で取り除くことで回復することもありますが、奥で詰まっている場合は給湯器専門業者に依頼して点検してもらいましょう。
エラーコード112は自分で修理できる?
上記の方法を試してもエラーが解消されない、原因がわからない状態であれば基本的に自分で修理を行うのは難しいため専門業者へ相談してください。
ガスが供給されない場合はガス会社へ連絡を
ガスが供給されていない状態であれば契約しているガス会社へ連絡をしてください。供給が止まっている原因がわかればすぐに復旧されるはずです。
万が一ガス管などに異常があった場合は大事故にも繋がりかねませんので速やかに連絡を行ってください。
応急処置後も原因不明のエラーであれば専門業者へ相談を
ガスが供給されているのにもかかわらず原因不明の状態でエラーコードの表示が続くようであれば基本的には業者へ相談をしてください。
相談先としては使用している給湯器メーカーの相談窓口とお近くの給湯器専門業者の二通りがありますが、それぞれのメリットについて下記で紹介していきます。
エラーコード112の修理費用
ここではエラーコード112の修理依頼をする際に依頼する業者の特徴や費用相場を解説していきます。
メーカーに依頼した場合の費用相場
給湯器メーカーに修理依頼をする場合はメーカー保証の期間内かどうかを確認しておきましょう。通常給湯器では1~2年ほどのメーカー保証がついており、保証期間を延長することもできます。メーカー保証の期間内であればメーカーに無償で修理依頼が可能で、費用を大幅に下げることができます。
保証期間外の場合でも給湯器メーカーに修理を依頼することは可能ですので、給湯器本体に貼付されている銘板シールを確認してそのメーカーに問い合わせをしましょう。
給湯器専門業者に依頼した場合の費用相場
給湯器の修理はメーカーだけでなく給湯器専門業者への依頼も可能です。メーカー保証の期間内であればメーカーへの依頼がおすすめですが、対応スピードや保証期間外の修理費用を考えた場合専門業者のほうが費用を抑えられるケースもあります。これは出張料が無料であったり割引が適用される専門業者のメリットです。
そのためメーカー保証の期間外でエラーコードが出ており、費用を抑えたいのであれば専門業者へ相談すると良いでしょう。
リンナイ製給湯器エラーコード【112】の原因と対処方法
本項ではリンナイ製の給湯器での112エラーについて解説します。
エラーコード112の原因:給湯器ふろ回路の点火不良
なんらかの原因で給湯器が点火されない
対処方法
ガス供給がない場合はガス会社へ、それ以外は修理を依頼
エラーコード112の原因
リンナイ製給湯器でエラーコード112が出ているときは給湯器のふろ回路が点火不良を起こしているためにお湯が供給されない状態です。ガスが供給されているにもかかわらずエラーコードの表示が続くようであれば給湯器の内部部品の故障を疑ってください。
112のエラーコードは特に大雨のときに出やすいエラーコードなので雨が原因で詰まりが発生していることも多く、湿気による失火の可能性もあります。また、震度5以上の地震が発生した際には安全装置が働きガスメーターが停止します。
エラーコード112の対処方法
エラーコード112の対処方法としてはまずはリモコンのリセットです。一度スイッチをオフにし、再度オンにすることでリセットすることができます。多くの場合はこの方法でエラーコードの表示が出なくなります。
ガスの供給がされていないことが原因であればガス会社へ連絡してガスの供給を開始してもらいましょう。
ガスが供給されている状態であれば給湯器が原因と考えられます。点火不良のケースでは排気口や内部の部品が原因なので業者へ依頼して原因の調査及び修理を依頼するのが望ましいです。
ノーリツ製給湯器エラーコード【112】の原因と対処方法
ここではノーリツ製の給湯器での112エラーについて解説します。
エラーコード112の原因:燃焼が途中で止まった
ガス供給もしくは給湯初期点火系統の部品不具合の可能性
対処方法
ガス供給がない場合はガス会社へ、それ以外は修理を依頼
エラーコード112の原因
ノーリツ製の給湯器でエラーコード112が表示されたときは燃焼が途中で止まってしまったことをあらわします。
ガス給湯器を使用している家庭であれば、ガスコンロなど他のガス機器は使用できるかを確認してください。全てのガス機器が使用できない状態であればガス供給の問題です。一方給湯器以外のガス機器は問題なく使用できる状態であれば点火プラグ、フレームロッド、イグナイタ、ガス電磁弁、電装基板といった部品の不具合が疑われます。
石油給湯器を使用している家庭の場合、灯油切れの可能性があるので灯油を補給後に灯油タンクのエア抜きを行ってください。それでも改善しない場合は屋外設置用灯油タンクの水抜きを行ってください。改善されない場合はフォトトランジスタ(CdS)、電極棒、点火トランス、電磁ポンプ、電装基板といった部品の不具合が起きている可能性が高いです。
エラーコード112の対処方法
ノーリツ製の給湯器での対処方法としてはまずは燃料が供給されないことが原因なのか、給湯器内部の部品が原因なのかを調べる必要があります。業者やメーカーへ依頼する前に確認してみましょう。
原因がどちらにあるか判明したらガス会社もしくはメーカーや専門業者へ連絡をして改善を図りましょう。メーカーへの依頼であれば出張費最大3,300円と故障診断料が必要ですが、給湯器専門業者の中には無料で駆けつけサービスを行っている業者もありますので参考にしてください。
パロマ製給湯器エラーコード【112】の原因と対処方法
ここではパロマ製の給湯器での112エラーについて解説します。
エラーコード112の原因:ふろ点火不良
ガス供給もしくは部品不具合の可能性
対処方法
ガス供給がない場合はガス会社へ、それ以外は修理を依頼
エラーコード112の原因
パロマ製給湯器で112のエラーコードが表示されている場合、点火不良が原因です。まずはガス供給が行われているかを確認し、ガスメーターが停止しているようであれば復旧をしてください。
ガスメーターが復旧しているにも関わらずエラーコードが表示されるようであれば給湯器内部の部品に不具合が発生している可能性があります。
エラーコード112の対処方法
ガスメーターのランプが点滅して緊急停止状態であればガスメーターの復帰手順に沿って復帰を試みてください。
2.ガスメーターの復帰ボタンカバーを外す
3.復帰ボタンを長押し(3秒ほど押し続ける)
4.ガスメーターのランプが消灯したら、5分程度待ってからガス機器を使用して開通を確認
※上記方法は一般的なガスメーターの停止解除手順です。メーカーにより手順が異なりますので、不明な際は必ず最寄りのガス会社へ問い合わせて復帰手順を確認してから作業を行って下さい。
ガスメーターが正常に動いている状態であればイグナイタ、フレームロッド、ガス電磁弁、ガス比例弁といった給湯器内部の部品が故障している可能性があるのでメーカー修理窓口もしくは給湯器専門業者に相談し、点検及び修理を依頼しましょう。
パーパス製給湯器エラーコード【112】の原因と対処方法
ここではパーパス製の給湯器での112エラーについて解説します。
エラーコード112の原因:ふろ点火不良
ガス供給もしくは部品不具合の可能性
対処方法
ガスの供給状況を確認し、問題が無ければ修理を依頼
エラーコード112の原因
パーパス製給湯器で112エラーコードが表示される原因は点火不良です。ガス供給が止まっているために発生する点火不良が多いためまずはガスメーターを確認してください。
ガスメーターが正常に動いている場合には排気口の詰まりや内部部品の不具合が考えられます。排気口を確認して葉っぱなどの異物が塞いでいないかを確認し、除去してください。内部部品の不具合は専門業者でなければ点検は難しいので自身で修理しないようにしましょう。
エラーコード112の対処方法
ガスメーターが停止している場合は復旧をして再起動をかければ再度お湯が使えるようになります。再起動後に再度エラーコードが出ないか確認し、問題なければそのまま使用できます。
排気口の詰まりが疑われる状態であれば目に見える範囲で清掃を行ってください。排気口の奥で異物や水が詰まっているケースもありますが、無理に棒などを突っ込むと別部品の損傷を招くおそれがあるため注意してください。
原因がわからない場合は内部部品の不具合の可能性が高いです。内部部品が原因の場合はメーカーもしくは給湯器専門業者に依頼して点検を行うようにしてください。基本的に給湯器内部の部品は製造から10年ほどしか製造されないため、古い給湯器で不具合が発生した場合部品交換も困難です。長く使用しているものであれば交換も視野に入れておくと良いでしょう。
まずは応急処置をしてから業者を探しましょう
給湯器の112エラーコードは天候の影響を受けて発生することもあるためまずは自身でできる応急処置を行い、原因が特定できない状態であれば専門業者に相談するようにしてください。
給湯器の場合ガス機器なので修理には免許が必要です。自分で修理を行うことはできないため早い段階で専門業者に依頼をするのが望ましいです。本サイトでは独自で調べた給湯器専門業者を紹介していますのでお困りの際には参考にしてください。