給湯器はレンタル「EZリース」は使えるのか?詳細解説

これまで、給湯器の交換を前提とした一時的なレンタルはありましたが、2019年9月より給湯器の完全レンタルサービスである「EZリース」がキンライサーより開始されました。

「給湯器が壊れて困ってるけど、しばらくしたら引っ越すし交換は勿体ないなぁ……」

なんて方に需要がありそうなこの「EZリース」とはどんなサービスなのか。給湯器交換より本当に安いのか?高いのか?徹底調査してみました。

EZリースが使えるケースはごく僅か……?

まず結論から言えば、「全くお得感はない」という残念な結果となりました。

  • どうしても給湯器交換の初期費用が捻出できない
  • 持ち家で10年以上確実に賃貸への引っ越し予定がない

上記の様な状況でない限り、EZリースを利用するよりも、普通に給湯器交換を行った方がお得です。

では、その理由とは?以下で解説していきます。

10年という長い契約の縛り

まず使い勝手が悪いのが、リースの契約期間が10年間固定という点です。EZリースの料金体系は

  • 初期費用として総額の20%を支払う(48,000円~)
  • 機種により毎月リース料を払う(1,600円~)
  • 設置費用・故障時の修理費用は無料

となっていますが、「EZリース」を途中解約すると、10年間から差し引いた残額の50%を違約金として支払わなければなりません。

例えばエコキュートの場合、初期費用が80,880円、月々の支払いが2,690円となっていますが、10年使用した場合の総額は40万円ほど。この時点で一般的なエコキュートの交換費用の相場(35万円~)を超えています。

仮に5年で解約した場合、違約金と合わせた総額は32万円ほどとなり、交換(購入)したケースとほとんど変わらなくなってしまいます。

また、11年目以降もリースを続けることは可能ですが、月々の支払いは永続的に必要なのです。一般的な給湯器の耐用年数は10年程度と言われていますが、15年程度もつケースも多く、エコキュートは更に耐用年数が長いと言われており、故障時の修理代などを加味してもコスト面では全くお得とは言えません。

所有権はキンライサーで撤去費用も必要

EZリースは文字通りリース契約なので、本体の所有権はキンライサーにあります。その為、途中解約・契約満了どちらのケースでも、使用しなくなった際に給湯器本体を返却しなければなりませんが、この際の撤去費用は別途負担する必要があります。

公式ページには撤去費用の詳細が書かれていない事も不安で、エコキュートのような大型の給湯器の場合、万単位の費用が掛かる可能性は高いです。

これが自分の物であれば、何らかの事情で引っ越しとなっても給湯器は新居へ持っていく事が可能ですし、中古で売却する事も可能です。

選択できる機種が少ない

EZリースでは選べる機種が決まっていて、温水暖房機能付きの給湯器とエコキュートがありますが、メーカー指定等は出来ません。

その為、そもそも追い炊きの無い給湯専用タイプの給湯器や、床暖房・温水暖房の無いご家庭ではEZリースは使えません。

無償修理が付帯するが給湯器は中古品の可能性も

EZリースで使用される給湯器は、契約期間中の10年間は借主に責任のある故障を除き、故障時の修理が無料というメリットがあります。

この点は非常に安心感が高いものの、そもそも給湯器本体が新品の提供とはどこにも書いていない為、他者に一時的に貸し出した中古品が回ってくる可能性があり、その場合は故障の発生率も上がる為、決して利便性が良いとは言えません。

業務用としては利用不可

EZリースはあくまで個人宅向けです。業務用としては使用できません。

EZリースはこれからのサービス拡充に期待

このように現時点ではデメリットの方が多く、限られた人にしかメリットが無いのが現状です。とは言え、業界初の完全レンタルというサービスには大きな可能性があると思いますし、これをキッカケにレンタルサービスが拡充していく可能性もあります。

給湯器交換大手の(株)キンライサー社が手掛けるEZリースのこれからの展開に期待したいところです。