突然お湯が出ない、または水すら出なくなったという場合、給湯器の故障を疑う人も多いと思います。 もちろん、給湯器が故障している可能性もありますが、実は給湯器以外の場所に問題がある場合もあります。
そこで今回は、給湯器の故障についての原因やよくあるエラーコード例、さらには賃貸物件の給湯器が故障した際の対処法までご紹介します。
給湯器の調子が悪いという方はぜひこの記事を参考にしてください!
目次
給湯器の故障でよくあるエラーコード例と対処法
給湯器の故障で頻出するエラーコードの例として、以下のようなものがあげられます。- 111/112/113
- 121
- 502
エラーコード:111/112/113
エラーコード内容の意味は下記になります。- 111:給湯側点火不良
- 112:ふろ側点火不良
- 113:暖房側点火不良
これらのエラーの原因としては「ガスの元栓が閉じている」「制御基板の故障」などがあげられます。 そのため、ガスの元栓やガスが遮断されていないかを確認すると共に、例えば給湯器の給湯口や排気口が塞がっていないか、雨水などが原因で失火していないかなどの、ガスが正常に通っているかを確認します。
問題が無い様であればリモコンを再起動し、それでもエラーコードが表示されるようであれば、業者を呼び点検・修理等を行う必要があります。
エラーコードについての詳細はこちらの記事をご覧ください。
「給湯器のエラーコード【111】原因と直し方 ~給湯側点火不良~」
「給湯器のエラーコード【112】原因と直し方 ~ふろ側点火不良(追い焚き不良)~」
「給湯器のエラーコード【113】原因と直し方 ~暖房側点火不良~」
エラーコード:121
エラーコードの意味は「給湯立ち消え安全装置作動」です。
簡単にいうと、給湯中に突然お湯が出なくなるという内容のエラーとなっており、起こる原因としてはガスの供給に問題が発生した、もしくは雨や風等の自然災害による影響だと考えられます。
ですのでこのエラーに関しても「ガスが供給されているか」を確認すると共に、「給湯器の排気口が塞がれていないか」も確認しましょう。 問題が無いようでしたらリモコンの再起動を行い、それでもまだエラーが出るようであれば業者に連絡する必要があります。
エラーコード:121に関してはこちらの記事を参考にしてください。
「給湯器のエラーコード【121】原因と直し方 ~給湯立ち消え安全装置作動」
エラーコード:502
エラーコード:502の内容としては「湯はり不良」になり、主にお湯はり時の不良エラーやふろ熱動弁の異常によって表示されるものとなります。また、給湯器のメーカーによって内容は少し異なります。
- ノーリツ:UVランプ切れ
- リンナイ:湯はり不良
- パーパス:ふろ熱動弁の異常
ノーリツの場合は機種が限定されるエラーコードですので、説明書を確認しメーカーに相談する必要があります。 その他のメーカーに関しては、まずリモコンを再起動し、循環アダプターが詰まっていないかを確認しましょう。
循環アダプターが詰まっていなかった場合、湯はり回路の故障や配線・コネクタ・電装ユニットの故障、追い焚き配管の詰まり等の可能性がありますので、業者に依頼する必要があります。
エラーコード:502に関してはこちらの記事を参考にしてみてください。
「ガスの給湯器で「502」のエラーコードが出た場合の原因と対処法」
もちろんこれ以外にもエラーコードはありますので、他のエラーコードが出た場合はこちらの記事を参考にしてください。
「給湯器のエラーコード一覧と対処法について」
給湯器に寿命はある?
結論から言うと給湯器には寿命があり、どのメーカーの給湯器でも「約10年」という期間になっています。
これは各メーカーで標準的な使用条件の下、安全に使える設計標準使用期間が10年と設定されているからです。 給湯器自体は屋外に設置されていることも多く、雨や風による自然災害の影響や、給湯器自体から発生する熱や水分等で日々、ダメージを蓄積しています。
そのため10年前後で故障するケースも多く、またメーカー自体も給湯器の部品製造の供給期限を10年としているため、故障した際に修理部品の在庫がなく、修理ができないという場合もあります。
ですので、具体的には今使っている給湯器が8年以上使用し続けているようであれば、故障しやすい傾向にありますので、注意してください。
給湯器の寿命についてはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
「給湯器の耐用年数・寿命と交換時期」
給湯器の故障でよくある症状
給湯器の故障でよく見られる症状には以下のようなものがあります。- お湯も水も出ない
- お湯だけが出ない(水は出る)
- お湯の温度が安定しない
- 追い焚きができない
- 給湯器から煙が出ている
- 異臭がする
- 異音がする
- 電源が入らない
お湯も水も出ない
お湯も水も出ない場合はまず、それが「一か所の水栓(蛇口等)のトラブル」なのか、または「全ての水栓でお湯も水も出ないのか」を確認してください。 一か所の水栓のみお湯も水も出ない場合、その水栓にトラブルが発生している可能性が高く、例えば配管の凍結やバルブの故障などが考えられます。
ですので、一か所の水栓のみお湯も水も出ない場合は修理や交換が必要になります。
一方、全ての水栓でお湯も水も出ない場合は以下のような可能性が考えられます。
- 断水している
- 水の元栓が閉じている
- 配管トラブル(凍結や破損等)
- 給湯器の電源が入っていない
お湯だけが出ない(水は出る)
お湯は出ずに水は出る場合は水道には問題が無いため、以下を確認してください。- 他のガス器具は使用できるか
- リモコンの燃焼ランプは点灯するか
- お湯が出ないのは一部の水栓のみか
他のガス器具が使用できない場合、ガスに問題がある可能性がありますので、ガスメーターをチェックし、ガスメーターが遮断されていないか・ガス栓は開いているかをチェックし、プロパンガスの場合はガス切れが起きていないかをチェックしてください。 リモコンの燃焼ランプが点灯していない場合、給水フィルターの詰まりや給水栓の開きが中途半端になっている、水栓金具の不具合が考えられます。
また、お湯が出ない水栓は一部なのか・全ての水栓なのかをチェックし、一部の水栓のみお湯が出ないのであればその水栓に不具合が発生している可能性があります。 水栓金具の不具合に関しては業者に依頼する必要がありますので、上記をチェックし原因が分からないようであれば給湯器交換業者に相談しましょう。
お湯の温度が安定しない
お湯の温度が安定しない場合、以下を確認してください。- リモコンの設定温度の変更はできるか
- 温度が安定しないのは一部の水栓のみか
例えば優先切り替えのできるリモコンを使用している場合、操作しているリモコンが優先になっていない場合は設定温度の変更ができないため、まずはリモコンをチェックしてください。
また、一部の水栓のみ温度が安定しない場合はその水栓の不具合ですので修理・交換が必要になりますが、全ての水栓で温度が安定しない場合は給湯器本体のトラブルの可能性があります。
ですので、給湯器業者に点検してもらう必要があります。
追い焚きができない
追い焚きができない場合、以下を確認してください。- 浴槽内にお湯は張ってあるか
- 循環アダプターは詰まっていないか
- リモコンの動作に問題はないか
給湯器には空焚きを防ぐために、浴槽内に一定量のお湯がないと場合には追い焚きをしないというセンサーがあるため、浴槽内のお湯が無い・少ない場合は追い焚きされません。
また、循環アダプターに詰まりが発生している場合、給湯器からお湯が浴槽内に戻りにくくなっており、その分ポンプにも負担がかかるため故障の原因にもなります。
ですので、循環アダプターが目詰まりしている場合は詰まりを解消してください。
それ以外にもリモコンの基板の故障や電池切れ等で追い焚きができていない可能性もあるので、リモコンの動作を確認し、問題無い様であれば給湯器本体に不具合が出ている可能性もあります。
給湯器から煙が出ている
給湯器から煙が出ている場合、その煙の色を確認してください。 白い煙であれば水蒸気の可能性もありますので、問題は無いとは思いますが心配であれば点検をしましょう。
一方、黒い煙であれば給湯器内で不完全燃焼を起こしている可能性がありますので、早急に修理・交換が必要になります。 黒い煙の場合は通常に比べて熱効率も落ちており、そのまま使用を続けるのは危険な状態ですので、直ちに使用をやめてください。
給湯器から出る煙に関してはこちらの記事でも紹介していますので参考にしてください。
「給湯器から煙がでる?気になる原因と対処法をチェック」
異臭がする
異臭がする場合、以下の2点のどちらかに当てはまるにおいであれば要注意です。- 焦げ臭いにおい
- ガスくさいにおい
焦げ臭いにおいを感じる場合、給湯器内部で不完全燃焼を起こしている可能性があり一般の方では対処できませんので、すぐに使用をやめ、業者による点検・修理・交換を行ってください。
一方、ガス臭いにおいの場合、プロパンガスを使用しているのであれば単純にガスの残量が少なくなっている場合があり、これは異常ではありません。
しかし、プロパンガスを”使用していない”場合、ガス管や接続部品が破損している可能性があります。
ですので、家の中でもガスのにおいがする場合はすぐに窓やドアを開け換気を行い、ガス会社に連絡してください。
ちなみに給湯器を設置して間もない段階でにおいを感じる場合は、給湯器組み立て時に使用した油が燃焼している可能性がありますが、こちらは放置で問題ありません。
異臭に関してはこちらの記事も参考にしてください。
「給湯器がガス臭いのは危険なサイン!異臭の原因と対処法について」
異音がする
異音にはいくつか種類があり、例えば以下のような音があります。- ブーン(ファンの回転音):再使用時の点火を早める為に機器が作動している
- ウーン(ポンプの回転音):追い焚き終了後、お湯を混ぜるためのポンプが作動している
- キーン(共鳴音):配管内に急激な圧力変化が起きている
- ピー:空気とガスのバランスが崩れている、ファンモーターに不具合がある
- ボン、ボッ(着火音):ガス漏れや不完全燃焼を起こしている
「キーン」と「ピー」については緊急性はそれほど高くありませんが、「ボン、ボッ」という音がした場合、給湯器が不完全燃焼を起こしている可能性があるため、直ちに使用をやめてください。
給湯器から聞こえる音についてはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてみてください。
「給湯器のうるさい異音の原因と対処法は??」
電源が入らない
給湯器の電源が入らない場合は、電源プラグが接続されているかを確認しましょう。 給湯器本体は屋外に設置されている事も多く、その場合給湯器の電源プラグも外に設置されています。 過去に子供のいたずらで電源プラグが抜かれ、途中失火してしまったという事もあるようなので、給湯器の電源プラグは今一度確認してください。
また、給湯器の電源だけではなくリモコンについても同様で、リモコンの場合はブレーカーが落ちていないかを確認してください。 電源まわりに問題がないにも関わらず、電源が入らない場合は経年劣化で配線が損傷していたり、給湯器やリモコン本体に不具合がある可能性もありますので、業者に連絡しましょう。
給湯器で故障しやすい箇所
給湯器本体で故障しやすい部分として、以下の箇所があげられます。- リモコン
- 配管
- 基板
リモコンはお湯の温度設定やお湯はり、追い焚き等で何度も操作することがあるため、よく使用するボタンが壊れてしまうケースが多いです。
それ以外にもリモコン内部の基板や接続されている配線が故障してしまうケースもあります。
また給湯器を使うと水やお湯は配管を通りますが、その配管自体が破損するケースも少なくありません。 配管が破損すると水漏れが起こり、お湯や水が流れなくなるという状況になるため、修理が必要になります。 給湯器内部の基板に関しては使用年数にもよりますが、豪雨や落雷等の自然災害や経年劣化で損傷してしまう事があります。
いずれの故障に関しても修理や交換等が必要になりますので、上記の部分が故障の原因だと思った時は業者に連絡しましょう。
給湯器が故障する原因
給湯器が故障する主な原因としては以下のようなものがあります。- 経年劣化
- 過度な負担
- 凍結
- 自然災害による影響
経年劣化
給湯器には約10年という寿命があり、使用年数が10年に近いほど経年劣化を起こし、故障してしまう可能性があります。もちろん、10年以上使用できているという家庭もあると思いますが、給湯器が故障した際に修理を行うことが難しい可能性があります。
過度な負担
給湯器の能力に見合った使い方をせずに、過度な負担をかけることで故障の原因となってしまいます。そもそも給湯器には「号数」と呼ばれるお湯をどれくらい出せるかという能力があり、この号数で定められた能力を超えてお湯を出し続けると給湯器に過度な負担がかかります。 例えば、シャワーと給湯を同時に使うような大家族が16号の給湯器を使用していた場合、給湯器のお湯を出す能力と使い方があっていないため、故障の原因になります。
凍結
外気温が下がり、配管内の水温が0℃を下回った時に凍結が起こることで、配管への亀裂や破裂を招くことがあります。
また、凍結した配管や部品にお湯をかけて対処すると、冷たいものが急に温められるため配管や部品自体が破損してしまうケースも非常に多いです。 凍結自体は東北などの寒い地方だけの問題ではなく、近年では南の方でも急な寒波によって起こされています。
自然災害による影響
自然災害、特に雨によって給湯器が故障する事が多くあります。 給湯器自体はある程度の雨量でも耐え、雨水が入り込まないような設計にはなっていますが、想定を超えた雨量の場合、給湯器内部に雨水が入り込むことがあります。 雨水が入り込む事で点火しづらくなったり、内部に溜まっていた埃が湿気ることで故障の原因にも繋がります。
それ以外にも落雷によって給湯器が故障することがあり、給湯器内部には落雷に対する安全装置はありますが、近くに雷が落ちた場合、一時的な過電流によって内部の部品が損傷することがあります。 そういった場合には給湯器の修理・交換が必要になります。
給湯器と雨についてはこちらの記事でもご紹介しているので参考にしてみてください。
「給湯器が雨の日に調子がわるい??理由と対処法」
給湯器の交換費用の相場
給湯器の交換にかかる費用は、給湯器の機種や業者等、様々な要素によって変わりますが、相場としては「60,000円~700,000円」程度です。 給湯器の号数が小さく多機能ではないものであれば60,000円代と比較的安い値段で交換することができますが、エコキュートやエコワン等の高性能・多機能な給湯器にする場合は高額になってきます。
とはいえ、給湯器を交換する際に自分の好きなものに変更できるわけではなく、号数や設置場所等、自分にマッチした給湯器を選ぶ必要があります。
給湯器交換に関する費用やその他の疑問点を解決できる記事はこちらにありますので、参考にしてください!
「給湯器交換の費用や相場はいくら?実際に工事をお願いしてみた!」
給湯器の修理費用の相場
給湯器の修理にかかる費用は、故障した箇所や修理を依頼する業者によって違いはありますが、相場としては「7,000円~15,000円」程度です。
もちろん保証の有無や使用している給湯器の機種によっても値段は変わってきますが、以下のような名目で料金がかかってきます。
- 部品代:修理の際に使用する部品にかかる料金
- 技術料:修理作業として請求される料金
- 出張料:現地にスタッフを派遣する為の料金
- 故障診断料:点検や診断を実施した時にかかる料金
技術料や出張費、故障診断料は業者によって違いがあるため、この部分でも相場よりも上振れ・下振れがあると思います。
ですが修理を始める際には業者側の方であらかじめ見積りを出してから作業をすると思いますので、見積りを確認し、金額に納得できたら修理を依頼するようにしましょう。
給湯器の修理に関しての詳細はこちらの記事で紹介していますのでぜひ読んでみてください。
「給湯器の修理を依頼する際の流れや費用相場」
賃貸物件で給湯器が故障した際の対処法
賃貸物件で給湯器が故障した際には借主の方は自分で業者に連絡せず、必ず「管理会社」もしくは「大家さん」に連絡してください。 賃貸物件では給湯器は入居した時から既に取り付けられている事が大半だと思いますが、入居時に既に備え付けられていた設備は貸主の所有物になるため、故障した際の修理や交換は貸主の方で手続きをします。
つまり、修理・交換費用は貸主の負担になるため、言い換えると借主が勝手に修理・交換を手配した場合、その代金は借主負担になる可能性があります。 借主の連絡先の優先度としては、まず初めに管理会社に連絡をし、もしも管理会社と連絡が取れないという場合は貸主に連絡しましょう。
ちなみに、貸主には初期設備を修理する義務がありますが、借主も善管注意義務という物があり、次の家に引っ越すまでは設備を大切に扱う義務があり給湯器の不具合を放置しておくことは許されていません。
そのため、給湯器のみならずエアコンやトイレ等においても、不具合を発見したらすみやかに管理会社または貸主に連絡をしましょう。
給湯器が故障しても慌てずに!
給湯器はいつか必ず故障しますが、故障した時の症状や原因をあらかじめ知っておくことで素早く修理・交換等の対処ができます。
今回の記事でご紹介した症状や原因以外でも故障する可能性はゼロではありませんので、給湯器を使用してそろそろ10年くらいになるという方は特に、この記事を参考にして下さい。
また、エリア別の給湯器専門業者は以下の記事でご紹介していますので、こちらもご活用ください!
私が実際に依頼した業者はこちら!
イースマイル
画像引用:イースマイル
【大阪本社】大阪府大阪市中央区瓦屋町3丁目7-3 イースマイルビル
その他全国38拠点
電話番号:0120-222-794
公式HP:https://www.esmile-24.com/waterheater/
営業時間:365日24時間受付対応
保証:施工保証12年・商品保証最大10年
支払い方法:現金・クレジットカード・銀行振込・各種モバイル決済
取扱メーカー:リンナイ、ノーリツ、パロマ
施工スタッフの資格明示:〇
株式会社イースマイルの特徴
テレビCMでもよく見かけ、安心感のある給湯器交換業者です。24時間365日受付対応で、最短20分で駆けつけてくれる対応力は非常に魅力的です。実際にこちらの業者に施工を依頼しましたが、受付スタッフの対応から、作業スタッフの対応まで、非常に親切丁寧で信頼できます。給湯器交換は決して安価ではないので、クレジットカード払いにも対応してくれていてとても助かりました。拠点も全国に38箇所あるようなので、どのエリアから依頼しても比較的迅速に対応してくれると思います。
追記(2022.2.2)
HP上には「全てのサービススタッフがワクチン接種済み」と記載されており、空間除菌装置を持参して交換・修理作業を行うとありますので、新型コロナ対策をきちんとしており、その点では安心して依頼できるかと思います。