新築の一軒家を建てる際、当然給湯器の設置も必要になりますが、ハウスメーカーや工務店にそのまま依頼されている方も多いと思います。
しかし、コスト面・安全面でも、給湯器交換は専門業者に別途依頼すべきケースもあります。その理由について、解説いたします。
最大の理由は安全面
新築一戸建ての場合、大抵はオールインワンパックで建築から内装まで、一つの業者に施工をお願いするケースがほとんどです。
新築一戸建てともなれば、大きな買い物となりますし、各種手続きやら設計の打合せ、内装の打合せなどやる事は多岐に渡り、給湯器など細かい事、と考えがちですが、
給湯器交換はガス、電気関係の法律で定められた有資格者でないと施工してはいけない
という点はご存知でしょうか?
新築購入時、交渉の窓口は大手のハウスメーカーや工務店となりますが、家を建てるノウハウは持っていても、内装や給湯器設置などの細かい部分は下請け業者を使っているところがほとんど。
そうなると、中には無資格のまま給湯器の設置を行っているような業者がかなりの割合で混ざります。これは、中古マンションを買って内装をリフォームする、なんて時のリフォーム会社でも同じです。
給湯器交換に関しては、専門業者の方いわく「工事自体はそれほど難しくない」が故に、無資格者の設置・交換が横行しているのが現状です。
現在は給湯器本体の安全性が非常に高いため、それほど問題が起きているわけではありませんが、新築時の見積もりの中で給湯器設置の箇所を見つけた際には、必ず有資格者が工事をするのか確認して下さい。
ガス関係の施工は事故が起きてからでは遅いので、せっかくの新築で余計なリスクを背負わない為にも、この点は注意しておきましょう。
価格面は交渉次第
多くのハウスメーカーや工務店では、自社施工・下請け施工のいずれにしろ、見積もりが出る段階で給湯器設置は目立たないところにセットで入っています。
ただ、その際の価格が本当に適正かどうか下記の給湯器の相場・費用のページを1度見てみて下さい。
価格面で難しいのは、新築にしろリフォームにしろ、窓口を別にすると工事費が余分にかかるところです。
給湯器の本体価格がべらぼうに高く設定されている、なんてわけでなければそのままお願いした方がトータルでは安い事も考えられますが、あまりに本体価格が高く設定されている(見積もり金額が曖昧)、なんてケースは要注意。
多くの給湯器交換専門業者では、給湯器本体の価格は各メーカーの定価から65~80%引きが当たり前の世界です。
仮に定価20万円のエコジョーズを設置するとして、ハウスメーカーからの見積もりが14万円とかになっていたとしたら割り引かれていて一見お得に感じるかもしれませんが、工事費を含めても別途専門業者に頼んだ方がトータルでは安くつきます。
工務店にセットで頼まなければならない理由はない
また、まずないと思いますが給湯器とセットでなければその他の施工も受けられない、なんて言い出すような業者だとしたらそれこそ信頼できません。
給湯器は一度設置したら永続的に使えるものではなく、10年程度で交換が必要になります。
その時に室内や建物の構造変更が必要ないよう建てるのが当たり前ですから、内装は勿論の事、キッチンやお風呂のガス管の取り回しと給湯器の設置はセットである必要は全くないのです。
一軒家のような大きな買い物をする中では些細な部分と感じるかもしれませんが、それだけに給湯器には余計な利益が上乗せされがちなもの。
きちんと見積内容を精査して、割高な提示となっている際は、しっかりハウスメーカーや工務店さんと交渉して、給湯器は別途で頼む事も検討してみて下さい。
給湯器の選び方は下記記事にて解説しています。
