そもそも給湯器が壊れる原因とは?

給湯器が故障する主な原因として、以下のようなものが考えられます。
- 給湯器の寿命
- 過度な使用
- 給湯器の凍結
- 台風や大雨等の天候による影響
給湯器の寿命
給湯器は約10年間使用すると寿命を迎えると言われており、これはリンナイやノーリツ、パロマ等どのメーカーでもそれほど寿命に大きな差はありません。
給湯器はお湯を沸かしてくれる機械ですが、その際に発生する熱や水分、大気中の成分等で使えば使うほどダメージを受けています。
また屋外に設置するタイプであれば、上記で紹介したダメージの他にも雨や風、気温などの影響も受けます。
その為、10年以上給湯器を使用しているという人ももちろんいますが、基本的には10年程度で故障してしまう場合が多いです。
過度な使用
給湯器を過度に使用し負担をかけると、寿命である10年よりも前に故障するケースがあります。
過度な使用とは、給湯器には「号数」と呼ばれるお湯を出す能力を表した数値があるのですが、その号数で出せるお湯の能力を超えてお湯を出し続けるような使い方の事です。
例えば、16号の給湯器では目安として年間を通して1か所でお湯を出し続けられるくらいの能力を持っていますが、16号の給湯器を3人家族の家で使い、シャワーと蛇口でお湯を出し続けるような生活を続けた場合、給湯器の故障を早めるケースに繋がります。

上記はあくまで目安ですので、16号で3人家族が暮らしていても、同時にお湯を使うような生活をしていなければ、故障するタイミングが早くなることも考えにくいでしょう。
給湯器の凍結
給湯器内を流れる水が凍結してしまうと、水が流れなくなり給湯器が使えなくなってしまいます。
凍結するケースは以下の2点に当てはまる場合が多いです。
- 給湯器本体や水道管が冷やされ、水温が0℃以下になる
- 給湯器を使用しておらず、水の動きがない状態
水は0℃以下になると氷になるため、外気温が低くなり給湯器や水道管が冷え、その影響で配管内にある水が凍ってしまうことがあります。
そのような状態になったとしても、給湯器を使用し水が流れていれば凍結しにくいのですが、例えば夜間等の水が流れない場合だと凍結しやすくなっています。
これは雪が降る東北地方だけに当てはまる問題ではなく、近年では暖かい地方で起こることもあり、福岡県も例外ではありません。
例えば給湯器が日の当たらない場所に設置されている、大寒波の影響で冷たい風が吹いている等の条件が揃ってしまうと、凍結は起こります。
水は凍ってしまうと膨張しますし、お湯をかけて対処しようとして配管が破裂してしまうケースもありますので、注意が必要です。
給湯器の凍結に関してはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてください。>「給湯器 凍結防止の予防策・凍ってしまった時の対処法のまとめ」
台風や大雨等の天候による影響
台風や大雨等の天候による影響で、給湯器内部に水が入ってしまいショートし、給湯器が故障してしまうというケースがあります。
そもそも給湯器を屋外に設置しているという人もいると思いますが、給湯器はある程度の雨や風にも耐えられるような作りになっています。
しかし台風や大雨で、想定以上の雨量があり給湯器内部に水が入り込むと、点火装置や部品のショート、誤作動に繋がってしまいます。
またそれ以外にも落雷によって一時的に大きな電流が流れることで、給湯器内部の部品が損傷してしまう場合もあります。
このような場合は速やかに運転を停止し、電源プラグを抜く必要があります。
もしも故障した場合、自分で修理できる?

結論から言うと、簡単な作業であればDIYで行うことが可能ですが、基本的には業者に依頼するのが一番です。
そもそも給湯器は水だけではなく、ガスや電気を使用しているため、内部は非常にデリケートな作りになっています。
また、知識に自信がありDIYで修理を行ったとしても、ガス漏れが起き事故に繋がる等の可能性もありますし、ガス・水道の配管接続や電気設備の変更には国家資格が必要です。
ちなみに、無資格施工を行った場合は犯罪に当たり、例えば無資格で電気工事を行うと、電気工事士法違反で30万円以下の罰金、または1年以下の懲役が科せられます。
ですので、故障かな?と思った際は必ず業者に依頼し、見てもらうようにして下さい。
自分でできる給湯器の修理・メンテナンス
自分でできる簡単な修理・メンテナンスには以下のようなものがあります。
- 保温材の交換、強化
- 水抜き栓、フィルターの交換
- 循環アダプターの交換
- リモコンの化粧枠の交換
- リモコンのコーキング
上記で上げた5つはどれも給湯器の故障防止やお湯の流れを良くする等、どちらというと修理というよりはメンテナンス寄りとなっています。
これらの詳細はこちらのサイトをご覧ください。
参考記事:福田設備メンテナンスではなく交換なら絶対に業者に依頼しよう
メンテナンス程度であればDIYで可能ですが、給湯器の修理・交換は絶対にDIYしないでください。
給湯器の修理・交換には国家資格が必要となり、無資格の人が施工をすると最悪の場合、法律違反となってしまいます。
電気やガスなどのエネルギーを使う機器ですので、DIYに自信がある方でも一つ間違えると重大な事故に繋がる可能性があります。
ですので、安全のためにも基本的には給湯器業者に修理や交換を任せましょう。
給湯器の修理・交換に関するDIYや資格についてはこちらの記事でご紹介していますので参考にしてください。
>「給湯器交換でDIYは絶対NG!その理由と必要な資格」
>「給湯器交換に必要な資格とは?DIYの危険性と重要度を解説」
修理・交換を依頼する業者は慎重に選ぶべき

給湯器修理・交換業者に依頼する際には注意が必要で、業者を安易に選んでしまった為に、トラブルに巻き込まれてしまったという人もおり、実際には以下のようなトラブルがありました。
- 相場よりも高い見積もり金額で提示された
- 工事がスケジュール通りに行われない
- 施工スタッフに技術力がなく、ずさんな工事が行われた
- 連絡がうまく取れず、都合を無視して訪問してきた
- 広告を見て依頼したら誇大広告だった
これらのトラブルは実際にネット上で報告されているもので、いずれにしても給湯器にトラブルが起きている人にとっては身近な被害です。
だからこそ、こういったトラブルを事前に回避するためにも、業者選びは慎重に行ってください。
ちなみに、給湯器交換業者のトラブル事例はこちらの記事にまとめてありますので、ぜひ参考にしてみてください。
参考記事:【トラブル実例】悪徳業者にご注意!給湯器の工事や業者にまつわる事例集
良い業者を選ぶ基準は?

悪徳業者に騙されず、良い業者を選ぶ基準としては以下のようなものがあげられます。
- 給湯器修理・交換にかかる金額はどうか
- 保証やアフターサービスはあるか
- 施工スタッフの資格はどうか
- 施工実績がどのくらいあるか
- 業者の口コミ、評判はどうか
- 電話受付スタッフの対応はどうか
給湯器修理・交換にかかる金額はどうか
給湯器の修理・交換にどのくらいの金額がかかるのかをチェックする際に、あまりに金額が安すぎる業者を選ぶと失敗しやすいため、適切な金額の業者を選ぶようにしましょう。
そもそも給湯器交換にかかる値段は依頼するタイミングによって変化するため、どの業者・どのメーカーの給湯器が安いと断言することはできません。
これは、業者の仕入れ状況にもよりますので、修理・交換のタイミングで値段を都度チェックする必要があります。
ただ、「激安」や「格安」といった言葉を使い、過度に安さを前面に出している業者の場合、値段を安くするために、対応が遅い・技術力の無いスタッフによる施工等、必要なコストを削減した結果、安い値段で提供している業者もいます。
その為、給湯器交換にかかる費用の相場がいくらなのかを知るためにも、複数の業者で相見積もりを取り、あまりにも安すぎる業者は選ばないようにしましょう。
保証やアフターサービスはあるか
給湯器は長い期間使用するものですので、修理・交換を依頼する業者に保証やアフターサービスが充実している業者を選ぶようにしましょう。
給湯器交換の際の保証については以下の2種類があります。
- 商品保証
- 工事保証
商品保証とは、給湯器本体の不具合や故障を対象とする保証で、工事保証は配管の接続不良や給湯器の設置不良等、工事が原因で起こった不具合を保証するものですので、それぞれ保証となる対象が違います。

基準となるのは給湯器自体の寿命である「約10年」に近い保証期間があるかどうかになります。
業者の中には、商品保証が10年未満の期間のものや、10年保証もあるが別途費用が掛かる場合、10年保証がない等、様々なパターンがあります。
そのため、複数の業者を調べる際に、保証内容や保証期間がどうなっているのかは必ずチェックしましょう。
施工スタッフの資格はどうか
給湯器修理・交換は全国で見ると非常に多くの業者がいるため、良い業者を選ぶ一つの基準として、その業者・スタッフがどのような資格を持っているのかをチェックしましょう。
給湯器交換に必要な資格としては具体的には以下があります。
- 液化石油ガス整備士
- ガス機器設置スペシャリスト
- ガス可とう管接続工事監督者
- ガス消費機器設置工事監督者
- 日本ガス協会 簡易内管施工士
- TES工事士
- 給水装置工事主任技術者
資格自体は、給湯器交換の際には必要なものや、無くても施工はできるがあると信頼できるものがあります。
とはいえ、基本的には資格は持っていれば持っているほど信頼できるスタッフだと考えて良いです。
ですので、業者・スタッフがどのような資格を持っているのかは必ず確認し、ホームページに記載がない場合は電話で直接問い合わせ、不安のない状態で依頼をしましょう。
それぞれの資格の内容に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますので参考にしてみてください。
参考記事:給湯器交換に必要な資格とは?重要度とその詳細をチェック施工実績がどのくらいあるか
施工実績が豊富な業者は知識や経験もあり、お客さんから信頼されているという証でもあるため、業者にどのくらいの施工実績があるのかを確認しましょう。
とはいえ、具体的にどのくらいの施工実績があれば良いのかという数字はなく、理由としては創業年数や拠点エリアによって変わってくるからです。
ただし、創業年数が長い・拠点エリアが多いほど企業としては安定しているため、その分信頼性が高くなります。
ですので、施工実績がどのくらいなのかを調べ、その実績数と共に、創業年数や拠点エリアについても調べておくと良いでしょう。
業者の口コミ、評判はどうか
給湯器交換に限らず、外食する際などに口コミを調べる人もいるかと思いますが、同じように業者についての口コミや評判を調べてみましょう。
ただし注意点として、書き込みの中には業者スタッフが自分の会社を良く見せる・競合他社を蹴落とす目的で書かれた口コミ等もあります。
そのため、書き込みの良し悪しだけで業者を決めるのではなく、あくまで口コミ全体を通して業者の雰囲気がどのような感じなのかを参考として調べておきましょう。
また、口コミサイトに記載されている業者にはどんな業者があるのかを知り、自分が調べていない業者があれば、見積もりを取るために利用しましょう。
口コミ・評判サイトについてはこちらの記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。
参考記事:給湯器交換業者の口コミ・評判サイトを私が信用しない理由電話受付スタッフの対応はどうか
業者に連絡する際、電話受付スタッフの対応がどうだったのかという部分も、良い業者を選ぶための基準になります。
電話受付スタッフは、お客さんと業者が最初にコミュニケーションを取る、業者の顔と言っても過言ではありません。
そのため、受付スタッフの対応によって、企業としてきちんとスタッフを教育できているかを判断することができます。
具体的には以下のような部分をチェックしましょう。
- 挨拶がきちんとできているか
- 費用や対応、施工までの流れ等を分かりやすく説明してくれるか
- 質問に対し、明確に回答できるか
- 態度や言葉遣いに問題はないか
電話受付スタッフがちゃんとしていない場合、実際に施工に訪れるスタッフもきちんと教育ができていない可能性があります。
その為、上記をチェックする意味でもなるべくメールフォームよりは電話で問い合わせを行った方が良いでしょう。
給湯器は適切な値段で、良い業者に依頼しよう

DIYで給湯器を修理・交換するのは場合によっては違法になるため、給湯器トラブルの際は業者に依頼するのが正解です。
ただ、今回ご紹介した内容はあくまで参考にしていただき、本当に信頼できるかどうかは、実際にご自身で見積りを依頼し、関わってみることでまた違うかもしれません。
ですので、まずは自宅地域で対応しているのかを確認し、問題なければ電話で見積りを取ってみることをおすすめします。