給湯器を交換するタイミングは?

そもそも給湯器には寿命があり、どのメーカーも10年ほど経過すると故障しやすくなります。
もちろん10年というのはあくまで目安ですので、給湯器によってはもっと長持ちするケースや、逆にもっと早くに故障するケースもあります。
ただし10年を経過した給湯器に関してはメーカーの修理部品がなく修理ができないこともありますし、他の部品の不具合で故障する場合があり、修理するよりは交換した方が結果的に費用を安く抑えられることもあります。
また、以下のような現象が見られたら寿命のサインの可能性もあるため、点検・交換を検討してみましょう。
- リモコンにエラー表示が出るようになった
- 点火しづらい
- お湯の温度が安定しない
- お湯が出てくるまでの時間が長くなった
- 給湯器から大きな音がする
- 給湯器まわりにサビが発生した
- 給湯器まわりから水漏れが発生した
- ガス等のいやなにおいがする
- 黒い煙が出るようになった

交換するならどの給湯器メーカーが良い?

国内の代表的な給湯器メーカーには以下の3社があります。
- Rinnai(リンナイ)
- NORITZ(ノーリツ)
- Paloma(パロマ)
給湯器自体はどのメーカーの製品であろうと性能や耐久性に大きく差があるわけではないため、メーカーの特徴は参考として考えて頂ければと思います。
Rinnai(リンナイ)
リンナイは国内の給湯器メーカーの中でNo.1のシェアを誇るメーカーで、以下のような特徴があります。
- 加工や組み立て、検査や梱包、出荷等を一貫して自社で行っている
- 高い機能性を持ちながらコスパに優れている
- 給湯器本体の軽さに定評あり
リンナイは自社開発に技術力が評価されており、その技術を基に独自の商品やサービスを開発してきました。
その技術力を使い、機能面に影響を及ぼさない範囲でコストを削減し、他のメーカーと比較して軽量化を実現しました。
NORITZ(ノーリツ)
リンナイに次ぐシェアを獲得しているノーリツには以下のような特徴があります。
- 高い熱効率と多彩な機能が売り
- 他社と比較するとサビにくい
- 環境省が制定したエコファースト制度の認定メーカー
ガス代節約に繋がる熱効率が最も高いと言われているのがノーリツのエコジョーズです。
また、エコ機能が充実しており、エコスイッチという押すだけで出湯量や温度を抑える機能があり、そういった取り組みが実を結び、環境省が制定しているエコファースト制度に認定されるほどとなりました。
Paloma(パロマ)
パロマは国内だけではなく海外でも高いシェアを誇る世界的給湯器メーカーで、以下のような特徴があります。
- どの世代でも使いやすいデザイン性
- 安全性の追求は業界No.1
- 低温出湯機能等の実用的な機能あり
パロマは世界中にユーザーがいるため、どの世代にも使いやすい様にデザイン面を重視しており、その結果、数々の製品でグッドデザイン賞を獲得しています。
また、パロマ製の給湯器は過去に事故を起こしているため、その経験を基に安全第一というテーマに対して会社全体で取り組んでいます。
以上がメーカーそれぞれの特徴になりますが、メーカーによって給湯器の性能や機能は大きくは変わらないため、あくまでも参考程度に知っておいてください。

給湯器の種類やタイプはどう選ぶ?

給湯器の選び方としては、現在設置してある給湯器と同じ設置状況、同じ種類の給湯器と交換するのが基本です。
ただしガス機器の設置基準や法令によって、以前なら問題なく設置できたものが今の設置基準では設置方式を変更しなければならない場合もあります。
また、使用状況によってはオートタイプからフルオートタイプへ、給湯器の号数をあげたい、エコジョーズに変えたい等の希望・要望もあると思います。
その為、取り付ける給湯器の選び方としては以下の点を必ずチェックしてください。
- 給湯器の設置タイプ
- 給湯器の号数
- 給湯器の種類
- オートタイプかフルオートタイプか
- 従来の機種タイプかエコジョーズか

給湯器の設置タイプ
給湯器は「戸建て」か「マンション」かによって最適な給湯器が変わってきますので、現在お使いの給湯器がどの設置タイプにあてはまるのかを事前に確認しましょう。
戸建ての場合
- 壁掛タイプ
- 据置タイプ
- 浴槽隣接タイプ
マンションの場合
- 壁掛タイプ(ベランダ設置)
- PS標準設置タイプ
- PS扉内設置タイプ
給湯器の号数
給湯器には以下のような号数があります。
- 16号
- 20号
- 24号
上記は家庭で使用する代表的な号数で他にも10号や28号などがありますが実際に使用しているという過程は多くありません。
そもそも号数というのは給湯器のお湯が出る能力を数値化したもので、水温+25℃のお湯が1分間に出る量(リットル)の数値となっており、具体的には以下のような違いがあります。

現在使用している号数での湯量に問題がなければそのままでも良いですが、不便を感じるのであれば号数の変更も検討してみてください。
給湯器の種類
給湯器は大きく分けると「追い焚きできるタイプ」と「追い焚きできないタイプ」の2種類があり、さらにその中でも以下のような種類に分かれています。
追い焚きできるタイプ
- ふろ給湯器
- 給湯暖房熱源機
追い焚きできないタイプ
- 給湯専用
- 高温水供給型
給湯器の交換にあたり、給湯器の種類は変更することができず、現在使用している給湯器と同じ種類のものを選ぶ必要がありますので、今使用している給湯器がどのような種類のものなのかを確認しましょう。
オートタイプかフルオートタイプか
追い焚き機能付きの給湯器・給湯暖房熱源機にはオートタイプかフルオートタイプの2種類があり、それぞれ違いがあります。
オートタイプの特徴として、お風呂の湯はり・追い焚き・保温を自動で行い、お湯が減った場合、手動でボタンを押したし湯を行うことができます。
一方、フルオートタイプの特徴としてはお風呂の湯はり・追い焚き・保温を自動で行うことに関しては変わりありませんが、それに加え、たし湯も全自動で行い、さらに追い焚き配管内を自動で洗浄してくれます。
オートからフルオートへは自由に交換できるため、現在の家族構成やライフスタイルに合わせて適切な方を選びましょう。
従来の機種タイプかエコジョーズか
給湯器を交換する際に、従来の標準的な給湯器からエコジョーズへ変更することが可能です。
エコジョーズとはガスの消費を抑える省エネ性能で人気の給湯器シリーズで、値段もお手頃なため、一般家庭にも広く普及しており、また地域によってはエコ関連の助成金を利用する人もいます。
もちろん、交換時の初期費用としては従来の標準的な給湯器と比べると少し値は張りますが、年間のガス代が削減されるため、長く使うほどどんどんお得になっていきます。
注意点としては、ドレン水を排水するための配管工事が必要になるため、マンションにお住まいの方にとっては管理会社等に確認する必要があります。
エコジョーズについてはこちらの記事でも紹介していますので参考にしてみてください。
参考記事:エコジョーズとは?価格・ガス代他コスト比較や特徴まとめ
給湯器交換はメーカーではなく業者に依頼しよう!
給湯器交換の際は、ネット系専門業者に依頼するのがおすすめです。
そもそも、給湯器交換の際に依頼できる選択肢としては以下が考えられます。
- メーカーに交換を依頼する
- ガス会社に交換を依頼する
- 家電量販店に交換を依頼する
- 専門業者に交換を依頼する
それぞれメリット・デメリットを、分かりやすく表にしてお伝えします。


メーカーやガス会社、家電量販店で交換を依頼した場合、ネット系専門業者よりも費用が高くつくことが多いです。
また、ネット系専門業者に比べると、競合他社が少ない分比較検討の選択肢がないため、高い値段での交換になるケースがほとんどです。
一方でネット系専門業者は他の3種類と比べると価格が安く、即日で対応してくれることも多く、見積りを出してくれるスピードも速いため、業者数が多くても比較検討は簡単にできます。
それ以外にも、保証期間の長さは他の3種類の場合は1~2年のみ無料、それ以降は有料保証という場合がほとんどですが、ネット系専門業者の場合、10年まで保証が無料というケースも珍しくありません。
ただし、ネット系事業者の中には無資格施工を行うような悪徳業者もいますので、安さだけで選ぶのではなくしっかりと比較検討し、不安なく信頼できる工事を依頼できる業者を見つける必要があります。
そのため、複数の業者で無料見積もりを依頼し、連絡・返信が来るまでのスピードや、現地に来るまでのスピード、スタッフの対応など、現場で見えるものも含めてしっかりと比較しましょう。
給湯器を「修理」するのか「交換」するのかによってもまたおすすめ業者は変わってきますので、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
参考記事:「給湯器の修理でオススメ業者はメーカー・ガス会社・専門業者のどれ?」長く使うものだからこそ良いものを

給湯器の平均寿命は約10年であり、また交換にかかる費用もどの給湯器・どの業者に依頼するかによって変わりますが、10万円以上する場合も珍しくありません。
だからこそ、交換費用がただ安いというだけで安易に決めずに、しっかりと比較検討を行い、適切なものを使うべきです。
給湯器を交換する際には、ぜひこの記事を参考にして、ライフスタイルに合った給湯器を選んでください。