給湯器のエラーコードは1995年(平成7年)以降、メーカー間で統一されています。リンナイ、ノーリツ、パーパス、パロマ、長府製作所等(東京ガス・大阪ガス等のOEM製品含む)、メーカーによって取り扱い説明書に記載のエラー表記名は異なりますが、原因及び対処法は原則として共通となっています。
目次
給湯器のエラーコード【111】の原因
ガスが供給されていないことで起こるエラーです。リモコンメーカーによっては【11】【U1】【E06】【06】と表示されるケースもあります。お湯を作る為の点火ができないことにより111エラーが発生します。ガス会社から何らかの原因でガスが止まっている、ガスメーターが災害などで緊急停止している、プロパン切れ、灯油切れ、凍結、悪天候による湿り・湿気などが原因で火がつかないことによりエラーが発生します。また長期使用している給湯器の場合、点火装置の故障の可能性もあります。
エラー深刻度:★★☆☆☆
部品故障以外の原因であるケースが多く、ガスの供給が正常に再開されればエラーは解除されますが、点火装置に故障がある場合、給湯器の修理・交換が必要になりますので、一つづつ原因を探り対処していきましょう。
給湯器のエラーコード【111】の対処法
まずはリモコンのリセット
まずは、リモコンの電源を一旦切り、入れなおして下さい。一時的なガス供給がストップしたことでエラーが発生した場合、この操作で直ることも多いです。リセットで直らなければ下記の原因追及へ進みましょう。
ガスの供給が止まっている ⇒ ガスメーターをチェック
ガスメーターが緊急停止し、ガスの供給が止まっている可能性があります。ガス供給が停止中の場合、ガスメーターのランプが点滅しているはずですので、ガスメーターに付属の復帰ボタンで停止状態を解除して下さい。
1.室内のガス機器を全てストップ(使用停止)する
2.ガスメーターの復帰ボタンカバーを外す
3.復帰ボタンを長押し(3秒ほど押し続ける)
4.ガスメーターらのランプが消灯したら、5分程度待ってからガス機器を使用して開通を確認
※上記方法は一般的なガスメーターの停止解除手順です。メーカーにより手順が異なりますので、不明な際は必ず最寄りのガス会社へ問い合わせて復帰手順を確認してから作業を行って下さい。
ガス会社への支払いが滞っていないか確認する
ガス料金の支払いが滞るとガスの供給がストップされます。料金はきちんと払われているか確認しましょう。
灯油残量をチェックし、不足している場合は補給
灯油・石油式給湯器に限りますが、灯油の残量が無くなっていることで点火不良が起きます。灯油を補給して下さい。
給湯器の排気口を掃除する
1.給湯器本体の排気口をチェックし木や枯れ葉、埃、蜘蛛の巣などで物理的に塞がれていないかを視認できる範囲でチェックし、掃除を行って下さい。
2.リモコンの電源を一旦切り、再度付けなおしてリセットします。
※エラーが出た日が大雨・台風などだった場合、水による排気の詰まりである可能性があります。天候が回復してから半日程度そのまま様子を見てからリモコンをリセットし、再運転して下さい。
上記の方法で解決しない場合、長期間の使用により排気口の奥の方に詰まりが発生しているか、給湯器本体の寿命がきている可能性があります。また給湯器の修理・交換が必要となりますので、下記業者一覧より修理・交換業者へ相談しましょう。
給湯器の修理を依頼できる業者はこちら
その他不測のエラー原因とは?
エラーコード111は上記の原因以外にも下記の特殊が原因でエラーが発生している可能性があります。
凍結している時の対処法
エラーコード111は凍結で給湯器が作動しない時にも発生する可能性があります。その際の対処法としては『自然解凍を待つ』のがベストですが、急ぐ場合には下記もお試し下さい。
- 30-40℃のぬるい温度の濡れタオルを凍結した配管にかける
- 低温カイロをあてる
- ドライヤーで暖める
※熱湯をかけるのは配管破損に繋がるため絶対にヤメましょう。凍結の対処に関する詳細はこちら
LPガス(プロパンガス)残量不足
プロパンガスの場合、外から残量はチェックできません。ガスの残量が無くなっている場合に111エラーが発生する可能性がありますので、契約しているガス会社へ連絡して下さい。
点火装置の故障(経年劣化)
ガス供給の問題以外にも、給湯器内部の点火装置が故障している可能性があります。(イグナイターの劣化、イグナイターが湿っている、制御基板の故障など)。
- 給湯器燃焼系部品の修理 総額17,000~33,000円程度
修理にかかる費用の目安は上記の通りですが、給湯器の種類によっては修理費用がより高額になります。、また、給湯器を長期間使用しての経年劣化による故障の場合、イグナイターなどを直したとしても寿命を迎えるとその他の故障が立て続けに起こる可能性もあります。
給湯器の寿命は約10年。これまでの使用期間とも相談の上、修理か交換か、下記記事も参考に検討してみてください。
修理か交換か 給湯器の寿命をベースに考えよう
給湯器には寿命があり、耐用年数は約10年と言われています。使用頻度や使用環境によっては15年ほどもつ場合もありますが、10年近く使用してから故障が発生した場合には本体交換を勧められるケースがほとんどです。
エラーが発生して修理が必要となった場合、本当に修理に費用をかけるべきか、本体を交換してしまう方が良いのか、下記記事を参考に交換した際にかかる費用などをチェックした上で検討しましょう。